みなさん、こんにちは。
株式さびらの野添です。
今日は株式会社さびらの平和学習プログラム利用者の声を紹介します。
弊社の受け入れ実施校から中央大附属中学校・高等学校の川北先生に聞いてみました。
川北先生 参考資料
「修学旅行」のあり方を考える ~中央大学附属中学校7期生の実践を通して~ 川 北 慧・頓 野 綾 子 https://www.hs.chuo-u.ac.jp/contents/wp-content/themes/chu-fu/pdf/bulletin/issue32/issue32_pdf08.pdf
教養総合 教養総合Ⅰ オキナワ実地調査報告 https://www.hs.chuo-u.ac.jp/news_topics/59728/

嘉数高台公園の展望台にて生徒と映る川北先生
私たち(教員)の要望をもとに「生徒にこういうことを伝えたい」という視点を、プログラムにちゃんと組み込んでいる
野添:川北先生、今日はどうぞよろしくお願いします。
川北先生:野添さん、こちらこそよろしくお願いします。
野添:それでは早速なんですが、さびらを選んだ理由をお聞かせください。
川北先生:「生徒にこういうことを伝えたい」という視点を、プログラムにちゃんと組み込んでくださっているっていう点が大きいです。いわゆるテンプレのプログラムで、ただ回してもらうっていう形ではなくて、プログラムの配置順、話す内容、問いを投げるタイミング、あと細かいところでいうとバスの中でさびらの方々が話すトークも含めて全部含めて、多分そういうことが沖縄県内で出来るのは、さびらさんだけなんじゃないかなと思っています。

野添:ありがとうございます。弊社、事前に先生方にヒアリングさせていただいて、要望に沿った形で、カスタマイズできるところが売りではあるんですけど、そこが選んだ理由にも繋がったということでしょうか。
川北先生:事前のヒアリングで、私たちの要望を聞いた上で、プログラムを組み立ててくれるので、生徒に考えてほしい視点からズレずに進めていただけるので、それはありがたかったです。また、古くからやってらっしゃるところとかは、逆に言うと打ち合わせがないところも多く、それこそ良くも悪くもなんですが、ガイドによって質が違ったりとかするわけですよ、話す内容に差があったりして。でも、さびらさんは事前にちゃんと学校側と打ち合わせをして、目指すべきゴールを全員で共有していただいているので、そこまで人によって差が出ずに、参加者は満足のいく学びが得られる。その辺りが他とは違うかなって気はします。

生徒たちが能動的に発言することができる雰囲気作りが、最初から作られてる。
野添:実際本番を受けてみて、先生の感想をお聞かせいただいてもよろしいですか。
川北先生:一番良かったなと思うのは、「何でも思ったことを話していいんだ」という場を作ってくれたことですね。バスの中でさびらの皆さんがマイクを回しながら、お互いの意見を言い合う様子を生徒に見せていただいたことで、彼らもなんでも話していいし、聞いていいんだっていう気持ちが芽生えやすかったと思います。
それは、プログラムの最後に設定されている振り返りの時間に向けて、生徒たちが能動的に発言することができる雰囲気作りが、最初から作られてる。また、一緒に戦跡や資料館を回っている時も積極的にさびらの皆さんから、生徒に話しかけていただいたり、難しい用語を噛み砕いて説明していただくことによって、考えることに対するハードルを下げることができる。「この質問はしちゃいけないかも」って生徒に思わせずに、そういう雰囲気を作っていただけるのは、年齢が生徒と近いっていうところもありますけど、やっぱり他社とは大きく違うんじゃないかなとは思いますね。

いわゆる「沖縄の問題」っていうことで、見て聞いて考えて意見を言って終わり、じゃない。その先まで考えていけること
野添:実際受けてみて、生徒たちの反応はどうでしたか。
川北先生:身の回りの社会問題に対して、当事者としてどう主体的に関わっていくか、という姿勢づくりをしていただいたのが、とても良かったなと思っています。これは顔合わせの時にさびらの皆さんから生徒に対して、「修学旅行に来て、帰ってレポート提出したら終わり、じゃないからね」って言っていただたことが大きいと思っています。修学旅行を通して見えてきたあらゆる問題に対して、旅行の間だけ一時的に考えるっていう形ではなくて、「知った以上は引き受けなければいけない問題である」ということを突きつけてくれた。
それは、沖縄の問題に限らず、自分の身の回りにある社会問題に対して、当事者として、どういうふうに主体的に関わっていくことが出来るか、その一歩深いところの探求や、物事に対する見方、そういったものがさびらさんのプログラムを通して生徒の中に生まれたんじゃないかなと思いますね。いわゆる「沖縄の問題」っていうことで、見て聞いて考えて意見を言って終わり、じゃない。その先まで考えていけるっていうところが、さびらさんのプログラムは全然他とは違う。実際に修学旅行後には、生徒自ら能動的に動く子が増えていて、大学のプログラムに申し込んだり、平和学を深く学べる大学に進学して極めたいっていう子も出ています。

沖縄戦前から現在の沖縄が置かれてる状況とリンクさせながら案内するフィールドワーク
野添:印象に残ってるプログラムってありますか。
川北先生:嘉数高台公園のプログラムですね。沖縄戦の激戦地でもあり、米軍普天間基地も見える場所なので、沖縄の修学旅行では定番の場所なのですが、他の方の案内だと「沖縄戦と基地問題」は繋がっているはずなのに、それぞれ分けて見えてしまうっていうか…。それでは、基地問題や今の日本の政治の問題、日米安保のあり方などがいまいち繋がらないような感じがしていて。総じて「沖縄って大変だよね」っていう感想で終わってしまう感じがしています。
嘉数高台では沖縄戦当時の軍隊と嘉数地区の住民の話しから、「もしかして、この構造って米軍基地と隣接する街は、当時と同じようなことが起こり得るかもしれないよね」っていうクエスチョンや、戦争が身近に迫った時にどういうことが起こったら戦争に結びつくのかっていうところまで、沖縄戦前から現在の沖縄が置かれてる状況とリンクさせながら、話をしていただくっていうか。

川北先生:今の沖縄はどういう状況に置かれていて、そして沖縄の若い世代と呼ばれている人たちは基地があることに対して「別に普通だと思う」って言ってしまう割合が増えている。そこの背景や、なぜそういうふうに思ってしまわざるを得ない状況になってしまってるのかっていうところまで結びつけながら考えさせて、一歩踏み込んで話をしていただけるっていうか…。 そこに対しても「政治的なことは言わないでください」みたいな学校もあると思うんですけど、でも、我々が今生きてる世の中って、政治って切り離して語ることって絶対不可能だと思うので、そこをあえてきちっと考えさせて、しかも誘導的にではなく、あくまでも沖縄の歴史や現状を踏まえて、全ての意見を話していい土壌を担保した上で、話していただけたっていうところは印象に残っています。嘉数高台公園のプログラムは、県外に住んでいる自分たちが今の日本のこと、沖縄を巡る状況を考える上で全てが繋がるキーポイントの場所だと思いました。
教員が安心して全部任させられる平和学習プログラム
野添:なるほどですね、実は私たちも生徒たちからたくさんの学び・気づきを得ています。最後の質問です。川北先生がさびらを他者におすすめできる点は、どういったところがありますか。
川北先生:一言で言うと、「安心して全部任せられる」っていうことですかね。最初から最後までお任せできる。教員も沖縄のことに興味関心あるかもしれないけど、主体的に振り返りを回せたり、戦跡での解説ができるかって言ったら、そこまで手が回らない教員が多いのも実情だとおもうんですね。でも、さびらさんは、それらを全部お任せできるので、教員も生徒と一緒の立場で受けて学ぶことができて、共に問題意識を高めていくことができる。生徒と一緒に、その後もずっと考え続けることができる。だから事後学習だとか、修学旅行から帰ってきた後も、自分がずっと一緒に受けているから、スムーズにそういった指導にも結びつけることができる。そういう意味での全面的にお任せできるっていうとこですかね。
野添:私たちも生徒に問いを与えるだけでなく、一緒に考え続けることが大事だと思っています。あらためて川北先生、本日はありがとうございました。
川北先生:ありがとうございました。

中央大学附属高等学校の実施プログラム紹介
初日
①「生徒と対面、自己紹介、アイスブレイク」
②「アブチラガマにて入壕体験」 ③「ひめゆり平和祈念資料館」
④「荒崎海岸」
⑤ ふりかえり(ホテルにてワークショップ)
二日目 ①平和祈念公園(平和祈念資料館/平和の礎/国立戦没者墓苑)
②普天間基地周辺(嘉数高台公園/上大謝名さくら公園)
③嘉手納基地周辺(道の駅かでな/北谷町砂辺/アメリカンビレッジ)
④ふりかえり(ホテルにてワークショップ)
お問合せ
株式会社さびらでは、お客様のご要望をもとに、それぞれに合わせたフィールドワークやディスカッションなどをオーダーメイド型のプログラムを行なっております。授業内容や、研究テーマ、学生に考えてほしいことなど、キーワードはあればあるだけ、実りある合宿をコーディネートさせていただきます🙌
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